過払い金請求 2023/04/27
過払い金返還請求には期限がある!時効前にお金を取り戻すための流れと期間
過去、借金をしていた経験がある方は、「過払い金が発生している可能性がある」と聞いたことはありませんか?この過払い金を取り戻すための請求が、過払金返還請求です。
過払金返還請求の一連の流れと共に、請求手続きができる期限、返還請求に必要な期間など、気になる情報をまとめます。
Contents
過払金返還請求の方法もいろいろ!流れを解説
過払金は、お金を借りる際の、法律で定められている上限金利の差によって生まれるお金です。2006年12月13日に、貸金業法の改正が決まるまでは、上限金利が下記に設定されていました。
- 利息制限法で定められている上限金利 → 20%
- 出資法で定められていた上限金利(改正前) → 29.2%
改正貸金業法で、出資法の上限金利も20%に引下げられたことにより、この差分がなくなり、この差分で払いすぎている金利分を「過払い金」として請求することができるようになったのです。
この過払い金を取り戻すためには、以下のいずれかの方法で過払金返還請求を行う必要があります。
- 自分で行う
- 弁護士・司法書士に依頼する
どちらの場合においても、返還請求そのものの手続きはそれほど変わりません。
- 業者に対して、取引履歴の請求する
- 引き直し計算をする
- 業者に対して、過払金返還請求書を送る
- 任意で交渉する
- 双方の希望が折り合わない場合、裁判をする
弁護士・司法書士に依頼する場合、1の前に法律相談・委任契約というステップを踏む必要がありますが、その後の手続きは全てお任せできます。
自分で手続きを行えば、専門家に支払う報酬は発生しません。しかしその一方で、業者側が積極的に交渉に応じてくれないケースも少なくありません。
手続きの手間を軽減するためにも、専門家に依頼をして、過払金返還請求をする方が多くなっています。
過払金返還請求ができる期間は「最後に取引から10年以内」
過去に返済した借金の一部が返ってくる、過払金返還請求。しかし、半永久的にその手続きが取れるわけではありません。
過払金返還請求の期限は、最後に取引をした日から10年以内と定められています。
ただし借金を完済した後でも、同じ業者から再度お金を借り、取引があった場合は、その借金を完済してから10年以内が期限となります。
その借金を完済したのが2015年9月…この場合の返還請求期限は、2025年9月!
ただし再契約までの期間が長すぎると、両方の借金問題に「関連性がない」と判断されてしまいます。この場合、最初の借金の過払い金を取り戻すのは難しくなります。
その借金を完済したのが2015年9月…この場合の返還請求期限は2つ。
※【2005年完済分】2015年4月、【2015年完済分】2025年9月
ただし、借金と借金の期間については、明確にルール化されているわけではありません。
それぞれの契約が個別のものなのか、それとも連続しているのかを判断する際には、期間だけではなく契約内容も深く関わってきます。
自分の場合の過払金返還請求期限はいつになるのか、まずは専門家に相談してみるのがオススメです。
「自分には過払い金はない」と思い調査をしたら、案外取り戻せるお金があったという場合もあります。自己判断せず、過払い金調査を無料で実施している法律事務所に依頼してみると良いでしょう。
原則時効は10年でも、認められないパターンもある
カード会社や消費者金融から不法行為を受けていた場合、10年の時効が成立しない可能性もあります。
- 1日に何度も電話や訪問で取り立てをした
- 深夜や早朝などに取り立てをした
- 脅しや暴力的な取り立てをした
- 違法な金利と知りながら取り立てをした
過払金返還請求期限内でも、返還請求ができないケース3つ
「最後の取引から10年」という条件を満たしていても、状況によっては過払い金返還請求が不可能なケースが存在しています。具体的に3つのケースを紹介します。
年利15~20%で契約していた場合
過払金返還請求は、過去の返済金額の中から、「支払い過ぎていた金利分を取り戻すための請求手続き」です。
法律が変わる以前においても、利息制限法で定められた上限金利の中で取引をしていた場合、過払い金は発生していません。よって、返還請求を起こすこともできません。
2010年6月18日以降に借り入れをした場合
2010年6月18日は、改正貸金業法が施行された日です。この施行により、いわゆるグレーゾーン金利での貸し付けは不可能となりました。
2010年6月18日以降の貸付においては、過払い金が発生することはありません。よって、返還請求を起こすこともできません。
すでに業者が倒産している場合
もっとも注意が必要なのが、こちら。請求先である貸付業者がすでに倒産している場合、たとえ過払い金が発生していても、取り戻すことは不可能です。
過払金が発生する取引期間は、契約状況によって異なる!
過払金返還請求を行う前には、「そもそも自分に、過払い金が発生しているのか?」と疑問を抱く方も多いことでしょう。
どの程度の取引期間があれば過払い金が発生するのかは、個々の状況によって変わってくるもので、一概には言えません。
たった1年ほどの取引であっても過払い金が発生するケースもありますし、長年契約していても、過払い金が発生していないケースもあります。
手続きスタートから過払い金返還までの期間は約3~6ヶ月!
過払金返還請求をしてから、実際に自身の口座にお金が振り込まれるまでの期間は、平均で約3~6ヶ月です。
その内訳は以下のとおりです。
- 取引履歴が開示されるまでの期間……1ヶ月~3ヶ月
- 請求書の作成から話し合いでの交渉期間……1ヶ月~3ヶ月
- 和解できず、裁判になった場合の必要期間……6ヶ月~1年
また振込完了までの期間は、
- 自分で請求する
- 弁護士・司法書士に依頼して手続きを進めていく
の、どちらを選択するのかによっても変わってきます。弁護士・司法書士に依頼をした方が、手続き全体をスムーズに進めていけるでしょう。
さらに、請求先の業者によっても、返還までの期間は異なります。業者の中には、企業としての戦略から、あえて返還までの期間を長くするところもあります。
このあたりは、実際に返還請求をしてみないとわからないポイント。過払金返還請求の経験が豊富な専門家に相談してみると、大体の目安を知ることができるでしょう。
過払金返還請求は期限内に行うことが大切!
過払金返還請求の期限を過ぎてしまった場合、その案件は「時効」となります。たとえ多額の過払い金が発生していたとしても、それを取り戻すことは不可能になってしまうのです。
だからこそ、まずは自身の過去の借金について、正確な情報を把握することが大切です。
- 実際に過払い金が発生しているのか
- どのぐらいのお金が過払い金になっているのか
- 自分の場合の請求期限はいつなのか
これらの項目は、弁護士や司法書士に相談してみて、初めてわかるケースも多いものです。
過払金返還請求を得意とする事務所であれば、安心して手続きをお願いできるはず。まずは無料相談から、スタートしてみてはいかがでしょうか。
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