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過払い金請求 2023/05/01

アイフルに過払い金返還請求をする時のポイントや注意点を徹底調査

アイフルは、CMでもお馴染みの大手消費者金融の1つです。どこの銀行にも属していない業者の中で最大手とも言えます。

アコムやプロミスと違ってアイフルは銀行系グループの消費者金融ではないため、平成22年に破産した武富士と同様、資金繰りが懸念されていました。

そのことから、過払い金請求に対しては思ったような回収が難しく、裁判をしても長引く傾向にあります。

今後のアイフルの倒産リスクや過払い金請求の対応状況、返還割合や過払い金請求のメリットデメリットについて紹介します。

アイフルの倒産リスクと過払い金請求の対応状況

アイフルの過払い金請求ができます。に対してはマイナスな口コミが多く見受けられますが、返金額を低く提示したり、裁判を長引かせたりするアイフルの対応は資金に余裕がないからと言えます。

一時は倒産の危機も騒がれていましたが、今後のアイフルの倒産リスクや過払い金の対応状況についてはどうなのか見ていきたいと思います。

アイフルの倒産リスクについて

【アイフルの経緯】

  • 2009年…事業再生ADRの手続きが成立する
  • 2012年…大幅な人員削減をし170億円の黒字転換
  • 2014年…事業再生ADRの終了および取引金融機関からの支援継続を発表
  • 2015年…3月の第2四半期決算で利息返還による赤字の見通しを発表するものの、純利益は約77億円で経営安定
  • 2015年…返済猶予527億円を25日前倒し完済の報道
  • 2016年…決算短信では70億円の純利益
  • 2017年~2019年…テレビCMも増え経営は順調

アイフルは、2009年に事業再生ADRを申請したので、一時は倒産リスクの可能性も騒がれていました。

2014年に事業再生ADRの契約が終了し、その後の経営に対して不透明な部分がありましたが、取引金融機関からの支援継続や大幅な人員削減で2015年には、利息返還による赤字の見通しを発表するものの、純利益は約77億円で経営は安定しています。

2015年8月には返済猶予527億円を前倒しで完済し、それからというものの現在はCMも増え経営は安定してると言えます。

アイフルの過払い金請求対応状況

アイフルの資金状況は回復しているため、過払い金請求に対しては対応してもらえるものの、調べてみるとマイナス評価もある業者でもあります。

過払い金に対しては、和解で求めてくる傾向があり返還率も20%~50%と消費者金融の中では最も低く、裁判を行っても判決を取得しない限り100%の返還は難しいと言えます。

裁判を行い、第1審で支払いを命ずる判決が出たとしてもアイフルは控訴するので、満額の返還に至るまでは相当な時間がかかります。

アイフルはバックに銀行が付いてない分、倒産リスクもあるので、過払い金返還請求の訴訟には徹底して対応してくるのが特徴です。

アイフルから過払い金が戻る条件とは?

アイフルは2007年8月、2011年にアイフルに吸収合併したライフは2006年12月に上限金利を20.0%以下に変更しました。

しかし、利息制限法と出資法が改正される前はアイフルが28.83%、ライフが27.74%と違法な金利で貸し付けを行っています。

2007年8月以前にアイフルとライフにキャッシングをしていた方は過払い金請求ができます。

アイフルの過払い金請求対象カード

過払い金請求のできるカードには、アイフルの「マスターカード」や吸収合併したライフの「プレイカード」があります。

2007年8月以前にキャッシングで利用していたマスターカード、プレイカードは過払い金請求の対象ですが、ショッピング枠で利用していた場合は対象外です。

ショッピングでのクレジットは貸付ではなく立て替えとなり、利息はかからないので過払い金は発生しません。

過去のアイフル上限金利が高い理由

アイフルは2007年8月以前に何度か上限金利を変更しています。

変更した年 金利の上限
1982年 65.700%
1984年5月 54.750%
1986年11月 49.932%
1987年11月 39.931%
1988年12月 36.427%
1995年12月 29.200%
2000年6月 28.835%
2007年8月 18.000%

上記の1982年の金利を見ると、過去になればなるほど金利が高くなり、違法金利だと思ってしまいますが、1983年10月31日までは出資法の金利が年109.5%と定められていました。

昔は、借入金額に関係なく5万円を借りても100万円を借りても年金利は109.5%でしたが、1983年11月1日以降、議員立法による貸金業法が制定されたと同時に出資法の改正により上限金利が年73%まで下がりました。

その後、議員立法により貸金業法が制定されると3年おきに出資法の上限金利を見直し少しずつ下がっていきました。

このように、法改正と共に上限金利が下がり、アイフルの上限金利も年ごとに下がっていくので昔の金利は違法金利ということではありません。

現在の金利は、借入金額によって下記の利息制限法による上限金利で定められています。

  • 借入金額10万円未満…上限金利20%
  • 借入金額10万円以上100万円未満…上限金利18%
  • 借入金額100万円以上…15%

アイフルの過払い金返還と回収までの期間

アイフルの過払い金請求は上記で説明した通り、他の消費者金融よりかなり時間を要します。アイフルは和解交渉を提示してくる可能性があり、返還される割合も少ないのが現状です。

返還割合 期間
交渉 40~60% 1~3ヶ月
裁判 100%+5%利息分 8~12ヶ月

交渉による過払い金請求に対しては、60%以上の金額の返還を受けることが難しいため、それ以上を望む場合は裁判を行うことが必須となってきます。

返金額が少なくても、早く交渉を終わらせたいなどスピード重視で考えてる方は期間も3ヶ月で返還もスムーズに対応してくれるようです。

裁判に至っては、決が出ても不服を申し立て、第二審、第三審と主張をしてくることがあり裁判も長期に及びます。

裁判が長引くと、専門家も依頼者もうんざりしてしまいますがこれは減額提示でアイフルの思い通りに進めるための戦略でもあるようです。

個人での過払い金請求は減額和解も!アイフルの請求方法や流れについて

弁護士や司法書士に過払い金請求を依頼すると費用がかかってしまいますが、個人の場合は費用がかからない分、書類集めや交渉など相当な手間や時間がかかります。

とくに、他の消費者金融と比べてもアイフルは個人で行う過払い金請求に対して減額提示で和解を求めてきます。

アイフルの過払い金請求に対しては、弁護士・司法書士事務所も長期戦になることを知っており、注意を払っているので満額回収には得意不得意がある様です。

アイフルの過払い金請求方法や流れは個人でも専門家に依頼する場合も同じです。

1.アイフルから取引履歴の開示請求をする

過払い金請求をするためには、アイフルから今までの借り入れと返済をまとめた「取引履歴」の開示請求を行います。

取引履歴は、弁護士や司法書士に依頼する前に個人で取り寄せることもできます。

取引履歴は、窓口と郵送からの取り寄せができますが、郵送の開示請求を行ってから届くまで3~4週間かかり、他の消費者金融の中では最も時間がかかります。

電話で請求する場合は、アイフルお客様サービスセンター(0120-109-437)からできます。

また、アイフルと吸収合併したライフのプレイカードの取引履歴もアイフル引き継いでいるので開示請求ができます。

2.過払い金の返金額が分かる引き直し計算

取引履歴が手元に届いたら引き直し計算をします。引き直し計算は、グレーゾーン金利で払った返済総額と、利息制限法で定められた上限金利の利息を返済した場合、いくらの過払い金が発生しているかを調べる計算方法です。

「利益計算ソフト」があれば個人でも引き直し計算を行うことができます。無料で使える、代表的な利益計算ソフトは下記になります。

名古屋消費者信用問題研究会 http://www.kabarai.net/
アドリテム司法書士法人 http://www.adlitem.or.jp/software/

取引履歴に記載された「金利」「日付」「返済金額」等を間違えず入力していきます。

引き直し計算を間違えた状態で請求すると、過払い金の金額が少なかったり請求を拒否されることもあるので、注意が必要です。

3.アイフルへ「過払い金返還請求書」と「引き直し計算書」を送る

引き直し計算で過払い金の返金額が分かったら、アイフルへ「過払い金返還請求書」と「引き直し計算書」を郵送します。

過払い金返還請求書のフォーマットはネットでも確認することができますが、「名古屋消費者信用問題研究会」からもダウンロードすることができます。

名古屋消費者信用問題研究会(書式・資料) http://kabarai.net/format/index.html

4.電話or対面による和解交渉

アイフルに「過払い金返還請求書」と「引き直し計算書」を送った後、担当者から電話がかかってきますが、対面交渉の方が話し合いもスムーズに進められます。

個人で交渉した場合、請求者の提示した金額に応じてくれることはほとんどなく、提示金額の10~30%程度になることがあるので注意が必要です。

アイフルからの提示内容に納得すれば、返金は1~3ヶ月後に指定口座に振り込まれますが、提示内容に納得できなければ「過払い金返還請求の裁判」を行います。

5.過払い金返還請求の裁判

過払い金返還請求の裁判をするために、訴状、引き直し計算書、証拠証明書などの書類準備と、裁判をするための弁護士費用や印紙代も必要になります。

もし、個人で裁判を行う場合は全て1人で準備し、争点があれば交渉も1人で行わなければいけません。アイフルは判決が出ても控訴してくる可能性があるので、裁判を長引かせ終結するまで1年以上かかることもあります。

下記は、過払い金請求の裁判をする際にかかる費用です。

  • 収入印紙代…100万円以下(10万円につき1000円)100万1円~500万円(20万円につき1000円)
  • 予納郵便代…1貸金業者約6000円~7000円
  • 発行手数料…代表者事項証明書1通600円
  • 手数料・交通費…1000円~2000円

弁護士や司法書士に依頼する場合は、着手金と成功報酬が別途かかります。

1~2ヶ月後にアイフルから過払い金返還

交渉での和解であれば、早くて1~2ヶ月後にアイフルから指定口座に過払い金が返還されます。

裁判での和解が成立したら2~3ヶ月後に過払い金が振り込まれます。アイフルの裁判は長期戦になるのが一般的で、長くて1年程かかることがあります。

弁護士に依頼した場合は、一旦弁護士事務所の口座に振り込まれ成功報酬として20~25%を受け取った後、残りの金額が依頼者に振込まれます。

アイフルの嫌がらせとして事務所に振り込まず、請求者に直接為替送付を行った例もありますので注意が必要です。

満額回収を求めるならアイフルの過払い金請求はデメリットもある

過払い金請求のメリットは、何といっても払いすぎた利息のお金が戻ってくることですが、アイフルの過払い金請求で満額回収を臨むならデメリットについても知っておくと良いでしょう。

これからアイフルの過払い金請求を考えてる方は、デメリットやグループカードについての影響も併せてチェックしてみてください。

満額回収を希望する場合は長期戦になることを念頭に!

アイフルから満額回収を目指す場合、裁判は長期戦になることが一般的です。アイフルは裁判を長引かせ、請求者の満額回収を徹底的に阻止する体制をとります。

アイフルの本社がある京都地方裁判所での裁判の移送申立てや、第一審の判決に納得できず裁判の継続を求めるケースが多く、他の消費者金融に比べると時間を引き延ばす傾向があります。

特に、争点がない場合でも減額を提示し和解を求めてくることがあります。

裁判所から本人宛に郵便物が届くデメリットもアリ

アイフルが第一審の判決に納得しなかった場合、控訴されて第二審となりますが、その際に直接請求者の自宅へ裁判所からの郵便物が送られてくる可能性があります。

アイフルが徹底回収を防ぐ目的で送りつけているようですが、家族に内緒で手続きをしたい人にとっては、裁判所から郵便物が届くことはデメリットになります。

その他にも、過払い金請求以外の個別調停申し立てをされたり、アイフルからの過払い金返還が弁護士(司法書士)事務所の口座に振り込みされず、依頼者に直接為替送付をするなど嫌がらせを行っている例もありました。

アイフルと吸収合併したライフカードについての影響は?

株式会社ライフは、2001年にアイフルの子会社として吸収合併されました。

2011年にアイフルとライフとで事業整理が行われ、ライフのキャッシングや過払い金請求もアイフルに移行となり引き継いではいるもののライフカードに返済が残っている場合は注意が必要です。

ライフカードは過払い金請求の対象ですが、アイフルカードとライフカードを所持していて、アイフルが完済していてもライフカードが返済中であれば発生した過払い金はライフカードの返済に充てられます。

また、ライフカードを過払い金請求の対象となれば今後ライフカードを作ることは難しくなります。

アイフルの過払い金請求はリスクを知ったうえで臨む

現在アイフルは倒産の危機は免れて経営も安定してるように見えますが、他の消費者金融と比べてもバックに銀行系グループが付いていないので、決して安泰とは言えないようです。

過払い金請求に対しても、スムーズな過払い金返還は難しいのが現状です。裁判も長期化させ、依頼者や弁護士(司法書士)にうんざりさせて減額の提示で和解させるのが目的です。

また、裁判書から書類が送られてくることもあるので家族に内緒で過払い金請求を行いたい方にはリスクがあると言えます。

徹底回収をするためには、相当な時間がかかりリスクがあることも分かったうえで臨むことが好ましいと言えそうです。

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