借金・債務について
2023/08/23
借金で夜逃げ…その後どうなる?バレる?逃げずに解決する方法

借金に耐えられなくなった人がどうにもならずに最後の手段として行うのが「夜逃げ」。夜逃げを手助けする【夜逃げ屋】なんて職業もあるぐらい、借金から逃げたい、取り立て屋から逃げたいと考える人がいると言えます。
しかし、夜逃げ屋を利用したとしても、本当に借金から逃れられるわけではなく、借金を根本から解決できたことにはなりません。
それよりも、夜逃げのデメリットの方が今後の生活に大きな悪影響を与えてしまします。夜逃げの危険性をご紹介するとともに、借金から逃れるために取るべき方法について解説していきましょう。
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Contents
夜逃げをしても借金は減らない!
借金が減らない、取り立てがキツイ、取り立て屋が怖い…そんな生活から逃げ出したいと、実際に今の生活を捨てて逃げてしまうのが「夜逃げ」です。
しかし、実は夜逃げをしても借金が無くなるとは限りません。
借金には確かに時効があります。
- 借金の時効とは
- 個人間の貸し借りでは10年間、消費者金融やクレジットカードの債権は5年間と民法で定められています。
しかし、借金の時効は債権者が権利を行使しない場合に限り成立するものです。
つまり、債権者が裁判所経由で返済請求をするなどの手段を取れば、時効は延長されます。
ですから、夜逃げをしたとしても借金が今よりも減る、帳消しになるどころか、逃げ続けた分だけ利息や遅延損害金が膨らみ、返済額が大きくアップしてしまう可能性があるのです。
それよりも、今自分の借金を減らせる方法を考えて行動に移す方が賢明だとは思いませんか?
相手の住所が分からなくても訴訟をすることは可能
夜逃げをする場合、自分の住所が誰にもバレないように注意するはずです。
自分の所在が分からなければ取り立てをすることができない、それは大きな間違いです。
先ほど紹介した通り、借金の時効を中断する手続きがあります。
手続きの方法としては、3つ挙げられます。
- 内容証明郵便を送る
- 裁判所に訴訟を提起する
- 支払督促の申し立てを行う
このうち、内容証明郵便や支払督促の申し立ては、相手の住所が判明している必要があります。
しかし、裁判所への訴訟提起については、相手が行方不明でも公示送達という手段で裁判を起こすことが出来るのです。
「遠くまで逃げたから訴えられない」という甘い考えは通用しません。
- 公示送達とは
- 相手が行方不明の時に裁判資料を送ること無く裁判をする方法です。裁判所の掲示板に【公示送達の呼出状】が掲示されることで相手に伝えたと判断します。
借金の時効を迎えるのは、簡単ではないのです。
借金で夜逃げをしない方が良い理由としては、まず貸金業者は時効中断の手続きをしていると思っておいた方が良いためです。
時効を主張できるのであれば、「夜逃げ」を選んだほうが、債務整理よりも借金解決につながるのでは?と思いがちですが、時効成立はなかなか難しいのが現実です。
海外に逃げるのはより困難
借金返済から逃れるため、海外逃亡を計画することもあり得ます。ですが、国内を脱出して海外に逃げるのは簡単ではありません。
借金でお金のない中、航空費の調達やビザの取得となります。さらに海外移住先での生活費や生活用品の準備など、思いつきの行動では不可能に近いのが現実です。
就労ビザの取得は国によって違うので、事前調査なく海外へ逃げても仕事を見つる事は困難です。
上手く海外へ逃亡できれば、取り立てや催促からは解放されるでしょう。ですが、逃亡した分だけ利息は増え続け、借金は1円も減るなんてことはありません。そればかりか、日本に残っている財産は強制的に没収されることになります。
借金に連帯保証人がいれば、連帯保証人の元へ請求が行き迷惑をかけてしまいます。安易な海外逃亡は、財産や人間関係も失ってしまいます。
その後待っているのは今よりも悲惨な状況
夜逃げをしたら楽になると思っていた…大きな間違いです!利子が増えるばかりか、遅延損害金が発生し、一括請求されます。「逃げたから借金とは関係ない」ということには絶対なりません。
家族を連れて夜逃げ…単身で夜逃げをする以上の悲惨な状況になる恐れがあります!
- 学校に通えない
- いじめの対象になる
- 妻もしくは夫も働けない
- コソコソと生活しないといけない
夜逃げがバレる理由と激減したワケ
夜逃げは、相手に住所を知られないようするために黙って逃げる行為ですしかし、それでも夜逃げがバレてしまうリスクがあります。
夜逃げは次の3つの理由によってバレて見つかってしまう可能性があるのです。
- 1.住民票の移動でバレる
- 債権者は債務者(借りた相手)の住民票を確認することが認められているため、住民票を移動すれば夜逃げ先を知ることは容易です。
- 2.家族や知人から情報が漏れる
- いくら口止めをしていて居も、ふとしたきっかけで情報が漏れてしまう可能性はあります。
また、知人の知人など、口止めをしていない相手から住所がバレてしまう恐れもゼロではありません。
- 3.引越し業者や夜逃げやからバレる
- 夜逃げは、必要最低限の荷物だけを持って移動することが多いのですが、もし引っ越し業者や夜逃げ屋などを利用した場合、そこからバレてしまう恐れがあります。
夜逃げ屋は依頼者を守る仕事ではありますが、全ての業者が信頼できるとは限りません。
夜逃げをして逃げられたと思っても、相手が住所を知る方法は色々あります。ですから、夜逃げをしたら安心、借金取りから逃げ切れるとは言えないのです。
夜逃げは一時期より激減している
夜逃げをしてもバレてしまう可能性があること、そして、借金が時効を迎えるのが容易ではないこともあり、夜逃げをする人は激減しています。
また、現在はインターネットなどから情報を得やすい環境にあり、夜逃げをしなくても借金を減らせる方法や、無料で相談できる専門家が検索できるようになっています。
更に、貸金業法の改正によって、取り立て方法が細かく規定されることになりました。
ただ、闇金のような違法業者から借り入れをしてしまうと、法律に関係なく厳しい取り立てを行ってきます。闇金は、決して利用してはいけません。
マイナンバー制度が普及すれば夜逃げはできなくなるかも…
マイナンバーは免許症や銀行口座、健康保険証など個人情報をひとまとめにしたもの。将来的に、夜逃げしてもマイナンバーで居場所がバレてしまうこともあります。
生活が不便に!?知っておくべき夜逃げのデメリット
夜逃げには、様々なデメリットがあります。
夜逃げを検討する前に、これらのデメリットをしっかりチェックしておきましょう。
デメリット1:利子が増え続ける
借金は、完済するまで1日ごとに利子が増え続けます。
夜逃げに失敗すれば、増額した借金を返すことになるだけでなく、返済日に遅れてしまった日数分の遅延損害金も上乗せされます。
夜逃げをして借金がゼロになるどころか、その金額が大きく膨らんでしまうのです。
デメリット2:住民票を移せない
債権者が住所を調べられる以上、逃げることが目的であれば住民票を移すことが出来ません。
住民票が移せないことで、以下の支障が出てきます。
- 就職が出来ない
- 各種証明書類の発行など公共のサービスが受けられない
- 国民健康保険の手続きが出来ない
- 選挙で投票ができない
- 運転免許証の更新ができない
実際の所在が住民票と違うということになれば、自治体が住民票を抹消することができます。
また、その住所に住んでいなければ、本来は受けられるはずの公共サービスを受けることができません。
最低限の生活を送るための制度として生活保護がありますが、上記の通り住民票はもとより資産(貯蓄)、働く能力、年金や公的補助など活用できるものがあると生活保護は受給できません。
夜逃げして生活保護を申請するのは、かなり難しいです。誰で、どこに住んでいるのか証明するものがないと申請すらできません。
仮に生活保護を受けても借金はなくなりません。受給中に借金もできませんし、生活保護費を返済に当てるのは不正受給になります。
住民票・印鑑証明書・所得証明書などの書類全般は旧住所の役所で発行しなければいけませんし、確定申告も旧住所管轄の税務署となってしまいます。
図書館や福祉施設など、公共施設の利用が不可もしくは有料となってしまうこともあります。
更に、住所不定となれば正規雇用での就職は困難となり、安定した収入を得づらくなる恐れがあります。
デメリット3:子供の出生届が提出できない
住民票がないために、出生届を提出することはできません。生まれてきた子供は無戸籍(戸籍に載っていない子供)となってしまいます。
戸籍が無い子供に対しては、当該市町村に居住している実態を確認できれば児童手当や児童扶養手当を受けること、支給認定を受けた上で保育所・認定こども園などに通うことは可能です。
ただ、手続きをする中で所在が債権者に知られてしまう可能性がありますし、子供を育てる上で不便であることは確かです。
デメリット4:精神的に不安な日々を過ごす
借金の時効を目的として夜逃げをしたのであれば、その日を迎えるまでずっと逃げ続けなければいけません。
いつ見つかるか分からない、そんな不安な日々を過ごすことは、夜逃げをしてもずっと精神的に追い詰められ続けることになります。
デメリット5:多くの人に迷惑をかける
もともと住んでいた部屋が賃貸であれば、家財などを残して逃げられた大家さんは勝手に処分することも出来ず、困った状況になります。家賃滞納があれば、その回収も困難となるため大きな迷惑がかかります。
夜逃げは罪にならないと言われていますが、家賃滞納は訴えられる可能性もあります。意図的に滞納すると詐欺罪に問われる恐れも…。こういう場合もあるので夜逃げは良くありません。
夜逃げを決行した人は、逃げた後の家のことは何も考えていないのかもしれません。警察をはじめ、大家さん、管理会社にも大きな迷惑をかけることになります。
更に、借金に保証人がいれば、取り立てが保証人に向かうことになり、保証人にも迷惑がかかるのです。
夜逃げには多くのデメリットがあり、逃げたところで何の解決にもならないのです!
闇金からの借金が現金で夜逃げを考えている場合は、警察に相談して別の場所に一時避難するという選択肢もあります。また、闇金に強い弁護士に相談するのも良いでしょう。
身内が夜逃げをしたときの対処法
自分ではなく、親戚が夜逃げをしてしまうことがあるかもしれません。突然連絡が取れなくなる、所在が分からなくなることで不安になりますよね。
知人が夜逃げをした場合、所在の問い合わせだけでなく取り立ての件で貸金業者が自分のところに尋ねてくる可能性もあります。それが身内ということであれば、尚更です。
夜逃げをした相手を探す方法として、3つの方法をご紹介しておきましょう。
- 1.市役所に住民票の開示を依頼する
- 逃げた先の役所に届け出をしている場合は、情報開示請求をすることで住所を知ることが出来ます。
住民票を移動しないことで生じるデメリットは多くあります。半年や一年後など時間が経過してから調べてみても良いでしょう。
- 2.簡易書留を郵送する
- 住民票の移動手続きをしていなくても、郵便物に関しては転居届を出して手元に届くようにしているケースがあります。
簡易書留は転送不要郵便なので、転居届を出しても転送されず戻ってきます。しかし、何度か送り続けると現在の住所を記載して戻ってくる場合があるため、現在の住所を知ることが出来るのです。
- 3.警察に捜索願を出す
- 夜逃げをした、という理由だけで警察に捜索願を出すことはできませんが、家族・親族であれば可能です。
住民票の開示請求は、原則本人または家族でないとできません。借金があったことが証明される借用書があれば「金銭消費貸借契約を結んだ相手への通知のため」という名目で開示請求が認められる場合もあります。
口約束で証拠がない場合は、難しくなります。
ただ、当人の意志で行方をくらました場合は一般家出人となり、積極的な操作が行われるわけではなく、情報提供や日々のパトロールなどによる捜索となります。警察に依頼したからと言って、すぐに見つかるわけではないのです。
夜逃げで行方がわからなくなっても、実際に警察が動くことは少ないようです。事件性があったり命の危険が及ぶ場合は積極的に警察も捜索してくれるでしょう。
他にも、探偵に依頼するという方法が考えられます。ただ、費用として50万円~70万円程度かかってしまいます。
調査に係る期間や、その内容によっては更に費用が増えることもありますし、信頼できる事務所を探すなど手間もかかります。
自分自身で探す方法も、いくつかあります。
- 友人や知人に聞き込みをする
- SNSで情報を収集する
- 行きそうなところを探す
- インターネット掲示板を利用する
ただし、インターネットに特定の個人の情報を掲載する際は、その情報がネット上に一生残ることを考えなければいけません。
特に写真の掲載は、よく考えて行う必要があります。
夜逃げのその後…普通の生活に戻れるの?
いったん夜逃げをしてしまうと、普通の生活に戻ることは決して簡単ではありません。
家や仕事だけではなく、親しい人々との間の信頼関係までもが、崩れてしまうケースが一般的だからです。
夜逃げをきっかけにホームレスになってしまっている場合、新たな家を見つける必要があります。仕事や保証人を用意できない場合、アパートの契約も難しいもの。専門の支援団体を頼るのがおすすめです。
ホームレスになれば、漫画喫茶やネットカフェを転々とし、寝泊りをすることになるでしょう。最悪の場合、野宿になってしまう可能性もあります。
夜逃げをする前とかけ離れた生活状況で精神的に不安定になってしまうこともあります。
夜逃げをきっかけにホームレスになると、社会復帰が難しくなります。何よりその後の人生も悲惨なものになってしまいます。
時効までホームレスをして貫く選択より…
- 元の場所へ戻る、
- 借金と向き合い債務整理する
- 誠心誠意の対応で信頼を取り戻す
勇気が必要かもしれませんが、ホームレスをずっと続けるよりも人生のやり直しができます。
逃げその後…悲惨な体験とは
多額の借金を抱えどうしようもなく「夜逃げ」しか選択がなかった…。夜逃げをして待ち構えてものは「幸せ」や「明るい未来」ではなかったということです。
- 債権者に居場所が見つかるかもしれない恐怖、不安感
- 捕まるかも?と極限の精神状態
- 催促、取り立ての電話は止まらない
- 巻き込まれたパートナーや子供にとって大迷惑、人生を狂わす
- 治療費が自己負担のため病院に行けない
- 「夜逃げ」だけは絶対に回避、債務整理で解決すべき
確実に状況は悪化します。自分や家族の人生を不幸にし、親や親戚など関りのある人々に迷惑や心配をかけ何もいい事はありません。
返済が困難になった時点で相談先など見つけることが大切です。
夜逃げするぐらいなら借金減額できる【債務整理】の検討を!
夜逃げをするぐらいなら、専門家に相談をして債務整理を検討しましょう。
【債務整理】=借金の救済措置です!全てを失ってしまうというイメージがある【自己破産】だけではありません。
債務整理には、任意整理や個人再生、過払い金請求などがあり、状況に応じた選択をすることができ、借金減額を見込めます。
方法 | 内容 |
---|---|
任意整理 | 債権者と協議をして、借金の減額や将来利息のカットを行う |
個人再生 | 住宅ローン以外の借金を原則20%まで減額できる 住宅ローンの返済は継続することで住宅を手放す必要がない |
自己破産 | 借金をゼロにすることができるが、高額な資産(家・車など)を処分する必要がある |
過払い金請求 | 利息制限法を超えて支払いすぎていた利息を請求するという方法 過払い金の金額によっては借金が大きく減額する、完済できる可能性もある |
債務整理で借金は減らすことが出来ます。しかし、どの方法を選べば良いのかを自分で判断すること、そして、その手続きを個人で行うことは困難です。
債務整理を行う場合は、専門家の力を借りましょう。
弁護士や司法書士に依頼をすると高額な報酬が必要になると思っているかもしれませんが、借金の相談は無料で行える場合も多いため安心して相談することができます。
借金問題のプロが完済までしっかりサポート、しかも「相談料無料」の、アヴァンス法務事務所に相談してみてはいかがでしょうか?
夜逃げ前に弁護士・司法書士に相談するメリット
夜逃げ前には、精神的に追い詰められているケースがほとんどです。「債務整理と言われても、よくわからない…」という場合も、まず弁護士や司法書士の無料相談に出かけてみれば大丈夫です。
夜逃げを考えざるを得ない状況を伝えれば、どういった解決策がベストなのか、専門家の目で客観的に考えてもらえます。
「債務整理をすればいい」と言われても、複雑なことも多いもの。専門家に相談すれば、複雑なことは全て相手方が考えてくれます。お任せすれば大丈夫です。
また正式に手続きを依頼すれば、その段階で借金先に「受任通知」が送付されます。この受任通知によって、本人のもとに取り立ての連絡が来ることはなくなるのです。
金銭的に厳しい場合は、法テラスの利用を検討してみてください。一定の条件をクリアしていれば、弁護士費用の立替払いを受けられるでしょう。
このほかにも、着手金無料や分割払いOKなど、相談しやすい環境作りに努めている弁護士事務所・司法書士事務所も少なくありません。
夜逃げは絶対ダメ!弁護士も夜逃げは絶対におすすめしない
- 怯えて生活
- 遅延損害金、利子が増える
- 時効になることはない
多重債務で怒られるのでは?相手にされないのでは?と躊躇する方、自己破産に強い弁護士を選べば失敗しません。優しい弁護士が親身になって対応してくれますよ。
夜逃げは借金から脱するための最適手段ではない
借金から逃れるために、夜逃げという方法を検討している人はいます。夜逃げ屋という職業があるのは、そういう人たちの需要があるためです。
しかし、借金から逃れるために夜逃げ屋を利用しても借金はゼロにはなりません。逃げた分だけ遅延損害金などで借金がどんどん増えてしまう恐れがあるだけでなく、住民票を移さないことで生活に支障が出てしまいます。
借金に悩んでいるのであれば、一刻も早く専門家に相談し、借金を減らせるかもしれない「債務整理」を検討してみましょう。






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