借金・債務について 2023/04/13
ギャンブル依存で借金…借金を減らせる債務整理はできる?任意整理や個人再生など相談してみて!
借金の原因になりやすいのが、各種ギャンブルです。ギャンブル依存症になれば、借金を繰り返してでものめり込むようになってしまいます。
パチンコや競馬など、私たちの生活の身近なところにギャンブルはあります。だからこそ、なぜギャンブルが借金に結び付くのかを理解した上で、注意することが大切です。
ギャンブル依存症と借金の関係性や、のめり込みやすい人の特徴やチェックポイントをまとめます。
Contents
ギャンブル依存症は自然治癒が困難な病気
ギャンブル依存症とは、ギャンブルに対する自己の欲求を、うまくコントロールできなくなる病気の一種です。病気であるという事実を、しっかりと受け止めましょう。
ギャンブルは、買っても負けても人間の脳に強い刺激を与えます。その刺激がきっかけとなり、脳内でドーパミンという物質が生成され、脳の異常活性につながるのです。
ギャンブル依存症は立派な病気ではありますが、残念ながら特効薬は存在しません。また自然治癒が難しく、問題を放置することで、徐々に症状が進行することもわかっています。
ギャンブル依存症の可能性がある人は、国内で約500万人とも言われています。自分や家族の可能性について考えると、誰にとっても他人事ではない問題です。
ギャンブル依存症が影響することとは…
- うつ状態、不眠など健康被害
- 多重債務、貧困など経済状況の悪化
- 離婚など家庭内状況の悪化
- DVや虐待、ネグレクトなど社会問題
ギャンブル依存症は、健康や家庭、社会問題など連鎖して断ち切るのが難しい問題です。
感情コントロールができないことが借金の原因に
ギャンブル依存症になると、ギャンブルと適切な距離を置くことが難しくなってしまいます。日常生活における優先順位が、まずギャンブルになってしまうのです。
普通の状態であれば、
- ギャンブルは負けるときの方が多い
- 生活費をつぎ込んでまでギャンブルをするのは、危険
- お金が無くなったら、それで終了
このような適切な判断は難しくありません。しかしギャンブル依存症で脳に異常が生じると、日常を守るためのコントロールが効かなくなってしまいます。
- お金がないなら、貸してくれるところから借りれば良い
- 大穴を当てれば、借金なんてすぐにチャラにできる
- ギャンブルをするためなら、違法行為も厭わない
お金を借り続けるということがどういうことなのか、判断できなくなる点が、ギャンブル依存症の恐ろしいところです。
病気だからこそ、専門家による治療が第一
ギャンブルのために借金を重ね、ギャンブル依存症と診断された方の中には、「自分が強い意志を持つことで、すぐにギャンブルは辞められる」とおっしゃる方は少なくありません。家族と話し合いを重ね、「ギャンブルをやめる」と宣言するケースも少なくないでしょう。
しかし残念ながら、ギャンブル依存症や自分の意志で治すことや自然治癒が難しい病気です。残念ながら「気持ち」でなんとかなるものではないのです。
ギャンブル依存症で借金を重ねるという問題の裏には、ギャンブルの刺激によって受けた脳の異常が関連しています。この脳の異常をなんとかするためには、やはり専門家の助けが必要不可欠です。
【ギャンブル依存症を支える支援団体や自助グループ】
- 公益社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会
- NPO法人 全国ギャンブル依存症家族の会
- GA日本インフォメーションセンター
- 一般社団法人 ギャマノン日本サービスオフィス
当事者や家族のための相談場所や意見交換、ミーティングなど、支援を受けられる団体はいくつかあります。
誰かに打ち明けたい、相談を聞いて欲しいなどは、上記の支援団体や自助グループなどを頼りにしてみてはどうでしょうか。
ギャンブル依存症を放置した場合の末路
ギャンブル依存症の治療を行わず、放置してしまった場合、その後の生活はどうなってしまうのでしょうか。その末路は、決して明るいものではありません。
- 身近な人からの借金が原因で信頼関係を失う
- 学業や仕事を放りだし、社会的な立場を失う
- 借金が原因で離婚する
- 何度も同じことを繰り返してしまう
ギャンブル依存症になりやすい人の特徴5つ
同じようにギャンブルを楽しんでいても、依存症になるかどうかは、その人のタイプや環境、さまざまな条件によって変わってきます。
ギャンブル依存症になりやすい人の特徴について5つのポイントを紹介するので、自分自身や身近な人に当てはまる点がないかどうか、確認してみてください。
ストレスを吐き出すのが下手な人
日々の生活の中、誰もが抱えるストレスですが、その発散方法は人それぞれです。普段の生活の中で上手に吐き出せていないと、やがてそれが爆発してしまうでしょう。
身近な人がギャンブルをやっている(やっていた)
自分にとって身近な人が、現在ギャンブルをやっていたり、過去にやっていた経験があったりする場合、その人自身の中の、「ギャンブルをすることへのハードル」が低いと考えられます。
日常生活に不満を抱えている人
日常生活に不満を抱えており、なおかつそこから逃避する傾向がある方は、ギャンブルにのめり込みやすいと言われています。ギャンブルが与えてくれる刺激に身を任せている間は、嫌なことを忘れて過ごせることでしょう。
負けず嫌いな性格の人
勝ったり負けたりするのがギャンブルの特徴ですが、負けず嫌いの性格の人は、「負けて悔しいから、勝つまでやる」という思考回路に結び付きがちです。
借金問題を抱えている人
ギャンブル依存症から借金問題へと発展するケースも多いのですが、実際には、最初に借金問題を抱えていて、その後ギャンブル依存症を抱えてしまうケースも少なくありません。
ギャンブル依存症チェック項目…「もしかして」と思ったら
ギャンブル依存症やそれに伴う借金の問題を解決するためには、まず自分自身が自覚を持つことが大切です。依存症かどうかを判断するための、チェック項目を用意しました。
- 常にギャンブルのことを考えてしまう
- 身近な人に嘘をついてギャンブルをすることがある
- 同居人と、ギャンブルについてのことでケンカをしたことがある
- 辞めようと思ったものの、挫折した経験がある
- 人から借りたお金でギャンブルをしたことがある
- ギャンブルのために、自分がやるべきことができなかった経験がある
- ギャンブルが原因で人間関係が破たんしたことがある
これらの項目に、一つでも当てはまる点があれば、ギャンブル依存症の可能性が考えられます。自分だけで冷静なチェックが難しいときには、身近な人と一緒にチェックしましょう。
ギャンブルで借金…返せないとどうなる?何が起きる?
借金を繰り返してまでギャンブルにのめり込んだ結果、返済困難になり滞納するとどうなるのでしょうか。
- 電話やハガキで返済を促される
- 遅延損害金が発生
- ブラックリストに登録
- 借金の一括請求される
- 支払いに応じないと裁判に発展
- 財産の差し押さえ
催促の電話や督促状を無視したり、放置はいけません!早い段階で支払いに応じれば良いのですが、遅延損害金(利息20%)や一括請求の通知がくると更に大変になります。
ギャンブル依存で借金を繰り返しているのであれば、早急に借金返済に取り組まないといけません。まずは、借金の現状把握をしましょう。
ギャンブル依存症で作った借金は「債務整理」で解決!専門家に相談
ギャンブル依存症そのものは、専門家のもとでさまざまな治療に取り組むことで、改善できる可能性があります。
一方、依存症が原因ですでに借金を重ねてきた場合、金銭的な問題を解決することも、日常を取り戻すための大切な一歩となります。
ギャンブル依存症が原因で借金を作ってしまった場合でも、「債務整理」は可能です。
任意整理であれば、貸金業者と話し合うことで、将来利息を減らし月々の返済負担を減らすことができますし、個人再生なら裁判所を通すことで、3年で完済できる分にまで、借金を減額することができます。
- 自己破産の免責不許可事由とは…
- 借金の免責(免除)を認めることができない借金の原因や不法行為のこと。
- 特定の債権者のみ返済する
- 財産を隠す
- ギャンブル、浪費、投資など
- クレジットカードの現金化
- 自己破産を前提に借金をする
- 裁判所に嘘や偽りの報告をする
- 7年以内に借金をしている
上記に当てはまると免責の許可がおりません。ギャンブルもその1つです。
しかし、「裁量免責」といって、裁判官が免責が妥当だと判断すれば、破産者の免責が許可されるという制度があり、悪質なケース(反省の色が全く見えない、ギャンブルによる浪費の度合いがひどすぎるなど)以外の場合は認められる場合もあります。
ギャンブルが原因の借金は管財事件になる可能性がある
裁量免責が認められればギャンブルが原因の借金でも例外的に自己破産ができます。
自己破産には管財事件と同時廃止事件の2つがありますが、財産が多くあったり免責不許可事由に該当したりする場合は、管財事件になる可能性が高いです。
やむを得ない理由での自己破産(同時廃止)と比べると、費用も高額になり手続き期間も長くなります。
「同じ過ちを繰り返さない」という反省文の提出や家計簿をつけて自己破産後のお金の使い方を証明するなど、誠意を持った対応が大切になります。更生の余地があることをしっかり示し、裁判官に認めてもらわないといけません。
任意整理はギャンブルが原因の借金でもできる?
任意整理は先にお伝えした通り、将来利息をカットし毎月の返済を楽にすることができます。債権者と直接交渉し、借金の減額と支払い期間の延長ができます。
- メリット…利息がなくなり元金だけの返済になる
- デメリット…ブラックリスト入り、クレジットカードが利用できないなど
注意点として、毎月返済を続けるため安定した収入があること!ギャンブルをやめて返済のために就労することが条件となります。
個人再生はギャンブルでも可能…借金の理由は問わない
個人再生は、裁判所の判断で借金が1/5程度まで減額できます。5,000万円までの借金を大幅に減額できるので、かなり返済が楽になります。「ギャンブルで借金を作ってしまったという理由でも個人再生は可能です。
- メリット…返済が楽になり、マイホームは手放さなくて良い
- デメリット…ブラックリスト入り、官報掲載、クレジットカードが利用できないなど
自己破産は認められても繰り返してしまう可能性が!
ギャンブルが原因の借金について、裁量免責で許可が下りたとしても油断は禁物です。依存症の問題を解決しなければ、再度同じ事を繰り返してしまう恐れがあるからです。
自己破産に回数制限はないため、2回目の手続きをすることは可能。しかし前回の原因もギャンブル、今回もギャンブルとなれば、「反省していない」と判断され、免責不許可になる可能性が高いでしょう。
ギャンブルで借金…離婚はできる?
配偶者のギャンブルが原因で離婚は認められませんが、離婚理由の上位に「生活費を渡さない」というものがあります。
- ギャンブルにのめり込み生活費を使い果たす
- 家にお金を入れない
- 何度言っても借金を繰り返す(改善の見込みなし)
慰謝料は請求できるの?
配偶者のギャンブルが離婚理由に当たり、生活費を使い込むなど不法行為だと認められると慰謝料の請求はできます。ですが、相手の収入や年齢、婚姻歴などで請求できる金額は変わってきます。
借金をして元から財産がない状況であれば、慰謝料はわずかなものになる可能性があります。
養育費は貰えるの?
ギャンブルが離婚理由となった場合、子供のための養育費を請求でします。自己破産をしたとしても、子供の生活、教育のためのお金なので支払いは免除になりません。
配偶者や自身の収入、子供の人数、年齢で養育費の金額は変わります。養育費は毎月決まった金額を支払わないといけません。
夫、もしくは妻がギャンブルが原因で借金を繰り返し、生活ができないのであれば離婚問題に強い弁護士に早めに相談すると良いでしょう。
ギャンブルで借金しないためのコツは「覚悟」!
ギャンブル依存症を放置すれば、いずれ借金に悩まされてしまうことでしょう。ではギャンブルで借金を作らないためのポイントは、いったいどこにあるのでしょうか。
まず、ギャンブル依存症の人は、覚悟を決めてギャンブルをやめることが第一です。専門治療を受け、ギャンブルから足を洗うことが、借金をしないための最大のコツとなります。
一方で、家族や身近な人のギャンブル依存や借金で悩まされている場合にも、やはり覚悟が求められます。
ギャンブル依存症の人はお金がなくなったとき、まず身近な人からお金を借り、ギャンブルをしようと考えます。いくらお願いされても、貸さない覚悟を持つことが大切です。
また、ギャンブルが原因で抱えた借金を、家族が本人の代わりに返済するのもやめましょう。周囲が返済してしまうと、本人の危機感は芽生えないままになってしまいます。
またその他の場所からもお金を借りられないよう、物理的に阻害することも重要ですから、工夫してみてください。
債務整理の手続きは、本人以外はできません。弁護士や司法書士によっては、家族からの相談を受け付けてくれるところもありますが、具体的な契約・手続きは、本人の手で進めていく必要があります。
なんでもやってあげようとするのは、逆効果になる可能性もあるので注意してください。
お金の総合情報サイト「Yahoo!ファイナンス」などでも、「彼氏が借金を繰り返して困っている」「結婚を視野に入れているが、ギャンブル依存症の可能性がある」など交際女性からの質問が多くあります。
ギャンブル依存症での借金は病気の証!早めの対処が重要
パチンコやスロット、競馬や競輪など、日常生活の中でギャンブルを上手に楽しんでいる方も多いですが、「借金してでもギャンブルがしたい」となれば、それはもう立派なギャンブル依存です。
ギャンブル依存症の問題と借金の問題、両者をそれぞれ解決へと導くことが、これからの人生をハッピーに過ごすためのコツとなります。
すでに首が回らないほどの借金になってしまっている…ギャンブル依存症を治しつつ借金問題も根本から解決したい!という場合は、それぞれの専門家を上手に頼りながら、改善策を探してみてください。
お金の問題については、債務整理でどうにかなる可能性が高いです!諦めず今できることから始めてみませんか。
- 北海道
- 東北
- 関東
- 北陸・甲信越
- 東海
- 関西
- 中国
- 四国
- 九州
- 沖縄