借金・債務について 2023/04/13
おまとめローンで借金を一本化で管理を楽に!メリット・デメリットと得する人・損する人
複数ある借金を1つにまとめることができる【おまとめローン】。
借金を1つにまとめることで、毎月の返済管理が楽になり、返済総額を抑えることができる可能性が高いので魅力があります。
おまとめローンという商品の仕組み、そのメリット・デメリット、そして審査内容など、申し込む前にチェックしておくべきポイントを詳しく解説していきます。
また、借金を「大幅に減額できる可能性」がある方法についてもまとめました。
Contents
おまとめローンの仕組みとは?なぜ借金が減らせる可能性があるのか?
- おまとめローン
- 複数あるローンを1つにまとめることを目的とした商品です。総量規制を超える金額でも利用することが出来ます。
通常、貸金業者からの借り入れは総量規制があるため、年収の3分の1を超える金額を借りることはできません。
しかし、おまとめローンは総量規制の対象外となっているため、複数の借金を一本化した総額が年収の3分の1を超えても問題なく利用する事が出来るのです。
おまとめローンは2種類あります。それぞれ特徴が異なりますので自身に合った方を選びましょう。
【銀行系】
- 審査が厳しい
- 金利が低め
- 追加借り入れできる金融商品もあり(返済専用はできない)
【消費者金融系】
- 審査のスピードが早く、銀行系より審査が通りやすい
- 金利が高い
- 返済専用ローンは、追加借り入れできない
おまとめローンは新たに借りるお金で今ある借金を完済するもの
複数ある借金、それを一本化する方法は単純です。
このとき、自分でA社・B社・C社に振り込みなどで返済を行う場合もありますが、D社が代行して返済をするのが一般的です。
借金を一本化で返済負担を減らせるのが最大のメリット!
借入を1つにまとめるメリットは、今よりも返済負担を減らすことができるという点です。
どうして返済負担が減るのか、その理由を3つご紹介しましょう!
理由①毎月の返済額が軽減する
低金利の商品にまとめることで、支払い利息が少なくなり毎月の返済額を軽減することが出来ます。
A社、B社、C社から借り入れをしていて、D社のおまとめローンを利用する場合を例を挙げてみましょう。
項目 | A社 | B社 | C社 | A社+B社+C社 | D社 (おまとめローン) |
---|---|---|---|---|---|
借入額 | 30万円 | 60万円 | 90万円 | 180万円 | 180万円 |
金利 | 18.0% | 17.0% | 16.0% | – | 15.0% |
毎月返済額 | 11,000円 | 16,000円 | 23,000円 | 50,000円 | 34,000円 |
現在毎月3社合計で50,000円返済している状況を、おまとめローンを利用する事で34,000円に、つまり16,000円も軽減することが可能となるのです。
理由②金利差の分だけ返済総額が減る
現在より金利が低いところで借金を一本化すれば、更に返済総額を減らすことが可能となるのです。
また、一般的に借入額が大きくなるほど、金利は少なくなります。借り入れを1つにまとめて返済総額が大きくなれば、それだけでも設定金利が低くなり、返済総額を減らせる可能性があるのです。
理由③返済日が1つになることで管理が楽になる
複数の借金があると、返済日も複数存在します。借入先によっては振り込みや引き落としなど返済方法が異なることもありますし、返済額もそれぞれで異なりますから、煩雑な作業に追われている状態でしょう。
しかし、借入をおまとめすることで毎月の返済が1回になり、返済管理が楽になるのです。
返済が口座引き落としであれば、自分で毎月振り込む手間もありません。おまとめローンを利用する際には、毎月の返済方法についてもチェックしておきたいですね。
おまとめローンを利用する前に知っておくべき3つのデメリット
借入を1つにまとめることには、デメリットもあります。おまとめローンを利用する事で得する人がいる一方、残念ながら損をして仕舞う人もいるのです。
知らずに申し込みをして「こんなはずじゃなかった…!」と後悔する前に、3つのデメリットをしっかりと確認しておきましょう。
- ①金利があまり低くならない場合がある
- おまとめローンは低金利の商品に借り換えることで、金利差の分だけ返済負担を減らすものです。
しかし、現在すでに低金利のローンを利用している場合は、思ったほど金利が下がらず、返済負担が変わらない可能性が出てきます。
- ②返済総額が増える恐れがある
- 金利が低い商品に一本化しても、返済期間が延びて返済回数が増えれば、返済総額が大きく膨らむ可能性があります。
- ③追加借入が出来ない
- おまとめローンは返済専用の商品になるため、追加借り換えや借り直しをすることが出来ません。
また、借金を一本化して高額な借り入れをしている状態で新規の借り入れを申し込んでも、信用が不足していると判断され審査に通らない場合もあります。
おまとめローンは、デメリットをしっかりと把握した上で利用を検討しましょう。
低金利のローンを契約し利息の負担を軽減するものなので、借金の元金は減らせません。
また、今の時点で既に返済がギリギリで難しい…という場合は、大幅な借金減額が期待できる債務整理なども選択肢に入れるほうが賢明です。
おまとめローンを検討する前に、無料の借金減額シュミレーターで、自分の借金が減らせるかどうかを調べてみると良いでしょう。
返済総額が増えるケースとは
おまとめローンで返済総額が増える可能性をデメリットとして挙げましたが、具体的にどのような状況が考えられるのでしょうか。
例を挙げてみましょう。
おまとめ前 | おまとめ後 | |
---|---|---|
借入総額 | 300万円 | 300万円 |
金利 | 15% | 12% |
返済期間 | 3年 | 5年 |
月々返済額 | 104,000円 | 66,000円 |
総返済額 | 374万円 | 400万円 |
おまとめ後は金利が下がったにも関わらず、返済期間がおまとめ前よりも長期になったことで利息の支払い額が膨らみ、結果的に返済総額が大きくなってしまうことになってしまったケースです。
自分がおまとめローンで本当に得をするのか、損をしてしまうことにならないか、シミュレーションすることが大切なのです。
【おまとめローン利用で過払い金請求の機会が失われる】の意味とは
【おまとめローンを利用すると過払い金請求が出来なくなる】、【おまとめローン利用前に過払い金請求をすべき】、そんな広告を目にすることがあります。
実際、おまとめローン後でも過払い金返還請求をすることはできます。
過払い金は、完済から10年以内であれば返還請求をすることが出来ます。おまとめローンを利用しても10年以内であれば、まとめる前の各社に対して過払い金を請求できるわけですね。
ただ、借金の一本化は金利の引き直し計算を行わない状態で行われます。この時点で過払い金返還をせずに一本化するため、減らせる借金を減らすことが出来ない、それがデメリットだと言われているのです。
「じゃあ、過払い金請求で借金を減らしてからおまとめした方が良いの?」
そう思う方もいるかもしれませんが、それは要注意です。
ブラックになれば、おまとめローンの審査に通るのも難しくなります。
過払い金がある可能性がある、でもおまとめローンも気になる…という方は、一度専門家の方に相談してみてはいかがでしょうか。
おまとめローンの審査内容と審査に通過するための高いハードル…
おまとめローンを利用するためには、審査に通らなければいけません。
おまとめローンの審査は、比較的厳しいと言われています。それには、2つの理由があります。
- 1.複数の借金がある
- おまとめローンを利用するということは、借金が複数ある状態です。返済計画を立てない、お金にルーズだという印象を持たれてしまいます。
ですから、返済能力が不安視されてしまうのです。
- 2.金額が大きい
- 借金の返済額が大きくなれば、相応の返済能力が必要となります。少額融資なら審査に通る方でも、金額が大きくなることで融資が慎重になってしまうのです。
おまとめローンの審査では、毎月の返済が滞りなく行えるかどうか、年収だけでなく勤続年数や雇用形態などをスコアリングし、信用度を審査していきます。
また、現在何社から借り入れをしているか、現在・過去に延滞トラブルが無かったかを信用情報から確認し、返済能力を見極めます。
審査通過は決して簡単ではありませんが、一定の信用さえあればおまとめローンを利用する事が出来るのです。
おまとめローン審査通過のポイント
審査に通るために押さえておきたいポイントを3つご紹介しましょう。
①おまとめ商品を選ぶ
借金を一本化する際には、おまとめ専用ローンを申し込むようにしましょう。
通常のカードローンやフリーローンでも、おまとめ目的で利用する事が出来るようになっている商品もあります。
ただ、複数社からの借金がある時点で審査で大きく不利になるため、おまとめ・借り換え専用の商品に申し込むことが望ましいのです。
②申し込みは1件ずつ
おまとめローンに限らず、借金やクレジットカードの申し込みは同時に複数行うことで【申し込みブラック】になってしまう可能性があります。
- 申し込みブラックとは
- 同時に複数の申し込みを行うことで、切羽詰まった状態だと判断される状態。また、他社の審査に落ちればその情報も信用情報に登録されるため、不安要素が増えてしまう。
申し込みは、1社ずつ行うようにしましょう。
③申し込み時には正確な情報を記載する
虚偽の申告を行うことはもちろん問題外ですし、誤った情報を記載して申し込んでも虚偽の申告扱いとなり審査に通ることが出来ません。
他社からの借り入れ状況は、正確に把握・申告するようにしましょう。
おまとめローンで得するためには金利と返済期間に要注意!本当に借金が減らせるのかをチェックして!
複数の借金を金利が低い商品で1つにまとめることは、毎月の返済管理が楽になり、返済額が軽減されるメリットが期待されます。
しかし、返済期間が長期になれば、利息の分だけ返済額が膨らみ、結果的に以前よりも返済総額が増えてしまう可能性があるのです。
おまとめローンを利用する前に、本当にお得になるのか?をしっかりとチェックしましょう。金利、そして返済期間を確認、総額をシミュレーションするようにしておきましょう。
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