借金・債務について 2023/08/23
借金100万円はやばい?大したことない?余裕で自力返済できる人の条件や解決方法
最初はほんの数万円でも、気付いたときには膨らんでいる借金。「100万円」という金額は、一つの節目と言えるでしょう。
借金100万円はやばいのか、万が一自力で返済できないとどうなるのか。気になる点も多いものです。まずは、借金100万円という状況を、冷静に確認してみてください。
借金はいくらからがやばいのか、100万円の借金を自力で返済できる人の条件、返済できない場合の解決法などを解説します。
借金救済制度なら減らせる!?
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Contents
借金100万円は普通?気になるみんなの状況は?
借金が「100万円」という大台に乗るとき、「これって普通なのだろうか?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
金融広報中央委員会「知るぽると」が公開しているデータによると、2020年時点での借金の状況は以下のとおりです。
借入金がある世帯の割合 | 借入金の平均額 | |
---|---|---|
単身者世帯 | 17.6% | 88万円 |
2人以上世帯 | 42.9% | 671万円 |
(※家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査][二人以上世帯調査] 令和2年調査結果より)
こちらの数字だけを見ると、特に単身者世帯において、「意外とみんな借りていない…」と感じるかもしれません。
こちらのデータで示した「借入金の平均額」は、借金をしていない世帯も合わせて出された数字です。「借入がある」と回答した世帯のみで平均を出すと、単身世帯は513万円、2人以上世帯は1,609万円です。 単身世帯の場合も2人以上世帯の場合も、「借金100万円」という状況は、決して珍しくないことがわかります。
借金100万円はやばいのか?3つのポイントで見極めよう
「100万円」という借金に対する考え方は、人それぞれで異なるものです。「大したことない」と思う方もいれば、「返済が不安で仕方がない」という方もいるでしょう。
とはいえ「大したことない」と感じていても、実際には破産一歩手前ということも。100万円という借金額がやばいのかどうか、見極めるためのポイントは以下の3つです。
- 年収
- 借入先の数
- 借入の目的
それぞれについて詳しく確認していきましょう。
年収300万円以下は要注意
「借金100万円」と言っても、年収200万円の人と年収1,000万円の人とでは、その意味合いは大きく異なります。
もし、年収300万円以下で借金が100万円以上あるなら、かなりまずい状況です。借金額が年収の1/3を超えると、返済はかなり困難になります。
現在の日本では、借金のし過ぎで返済困難に陥る人を減らすため、「総量規制」というルールを導入しています。 総量規制とは? 2010年に完全施行された、借金の上限金額に関する法律。貸金業者から借入する場合の上限は本人の年収の3分の1で、これ以上は借りられない。 年収300万円以下で借金総額が100万円以上となると、毎月の返済はかなり厳しくなっているはずです。まずは自身の年収を確認してみましょう。
複数の業者からお金を借りている場合も要注意
年収300万円以上の場合でも、複数の借入先からお金を借りている場合は、やばい状況に陥っていると判断できます。
なぜなら、以下のような状況が考えられるからです。
- 借金に対する意識が希薄になっている
- 借金返済額や返済日についてきちんと把握できない可能性が高い
「借りられるなら、とりあえず借りておこう」という考えは、借金が常態化している証拠です。また、借入先が増えれば増えるほど、返済管理は難しくなります。 「○○では貸してくれないから、××で借りる」といった場合はもちろん、気軽に複数の業者を使い分ける場合も、多重債務状態と言えます。
今は問題ないと捉えていても、近い将来、あっという間に返済不可能な状態に陥るリスクをはらんでいます。
自転車操業でお金を借りている場合は早急な対処を
3つ目のポイントは、お金を借りる目的についてです。
もし、「返済するお金を用意できないため、他の会社から借金して返済する」という状況に陥っているなら、すでに家計は破たんしています。 「別の業者から借りても一時的なものだし、まだ返済できているんだから大丈夫」と考えるのは危険です。いったん状況を整理し、問題を根本的に解決するための方法を考える必要があるでしょう。
借金100万円でも余裕なのはどんな人?
では反対に、借金が100万円あっても余裕なのはどのような人なのでしょうか。 まずチェックしたいのが、利息についてです。利息が低い借金であれば、無理のない返済を継続しやすいでしょう。きちんとした収入があり、コツコツ返済できるのであれば、100万円は自力返済可能です。
たとえば、
- 住宅ローン
- カーローン
- 教育ローン
- 奨学金
このような目的別ローンは、審査が厳しい分、利息も低く抑えられています。100万円以上の借金であっても、比較的返しやすいと言えるでしょう。
毎月の返済に余裕があり、「その気になれば繰り上げ返済もできる」という場合は、100万円という金額に対して、それほど敏感に反応する必要はないでしょう。 ただし、今が余裕であっても、ずっとそのままとは限りません。安定していたとしても、借金は借金。返済状況をこまめに確認し、不安な点が出てきた際には素早い対処を心掛けましょう。
借金100万円以上の問題点3つ
自身の年収や状況によって危機度は異なるものの、100万円の壁が一つの節目と捉えられているのは事実です。では、なぜ借金100万円は問題視されやすいのでしょうか?
100万円以上の借金がはらんでいる問題点は、以下の3つです。
利息負担が重い
借金をすると、手数料、つまり利息をつけて返済する必要があります。利息制限法では 【利息の上限】
- 100万円以上の借金の場合→年15.0%
- 10万円以上100万円未満の場合→年18%
- 10万円以下の場合→年20%
と決められています。多く借りる方が「利息が下がって得」と感じるかもしれませんが、限利率は下がっても、借りている金額が大きい分、利息負担が重くなってしまいます。 (例)100万円を年利15.0%で借りた場合→1年間で返済する場合の総返済額は108万3,094円です。8万円以上が手数料という計算になります。 【利息がいくらか計算する方法】 利息=借り入れ額×金利÷365×借り入れ期間
借金100万円を1ヶ月借りると…
利息=100万×15.0%÷365×30…12,328円が利息となります。
消費者金融業者や銀行のHPで「利息シミュレーション」ができます。
返済金額が多くなる
借金が100万円以上になると、毎月の返済負担も大きくなります。 先ほど挙げた「100万円を年利15.0%で借り、1年間で返済する場合」を例にすると、毎月の返済金額は9万258円です。
毎月の生活にかかるお金を確保した上で、返済分を用意するのは、決して簡単ではありません。
返済期間が長くなる
毎月の返済金額を少なくするためには、返済期間を伸ばすしかありません。しかし、返済期間を伸ばせば伸ばすほど、金利負担は重くなります。
【100万円を年利15.0%で借りた場合】
毎月の返済金額 | 返済総額 | 手数料 | |
---|---|---|---|
返済回数12回(1年) | 約9万258円 | 108万3,094円 | 8万3,094円 |
返済回数36回(3年) | 約3万4,665円 | 124万7,934円 | 24万7,934円 |
返済回数60回(5年) | 約2万3,789円 | 142万7,378円 | 42万7,378円 |
毎月の返済金額を見ると、5年程度が現実的。しかしその場合、手数料だけで40万円以上も支払う計算になってしまいます。 また、今は問題なく返済できていても、ずっとそのままとは限りません。返済期間が長くなればなるほど、途中で状況が変化する可能性も高まるでしょう。借金総額が増え、借金返済期間が長引くことも、非常に大きなリスクと言えます。
金額にかかわらず注意が必要な状況とは?
「借金は100万円からがやばい」という話を聞くと、「自分はまだそこまでではないから、安心」と考える方もいるのではないでしょうか?
しかし、借金の金額にかかわらず注意するべき状況もあります。以下の3つの条件に当てはまっている場合、早急に見直しをしましょう。
- 借金の原因がギャンブルである
- 借入先が闇金である
- 借金を前提とした生活が当たり前になっている
ギャンブルが原因で借金をすると、あっという間に借入金額が膨れ上がる恐れがあります。まだ借入額が少ないなら、今のうちに清算しましょう。
闇金とは、貸金業としての登録を受けずに営業している金融業者を指します。もとから法律を守るつもりがないので、利息上限もありません。 闇金では「トイチ(10日で1割)」「トゴ(10日で5割)」といった法外な利息を吹っ掛けられることも。わずか数万円の借金でも、あっという間に100万円単位に膨れ上がります。
また、意外と多く見られるのが、借金ありきの生活をしているパターンです。
- 生活費が足りなくなったら借り、次の給料で返済する
- クレジットカードの支払いは、基本的にリボ払い
- すでにいくつかのカードで延滞している
こうした条件に当てはまっている場合、あっという間に借金100万円を突破してしまいます。「まだ大丈夫だから」と油断しないでください。
借金100万円、1人暮らしでも返済を続けるコツ
1人暮らしをしていて借金100万円を抱えている方もいませんか?まずは自力で返済が目指せる工夫から始めてみましょう。
【今すぐできるコツ】
- 固定費、食費、娯楽費など収入に見合っているか見直す
- 家賃が圧迫している場合は、安い賃貸へ引越す
- 格安スマホに変更、通信費を見直す
- 保険を見直す、解約する
- 不要なサブスクは解約する
- 節約を心掛ける
- リボ払いはやめる
- クレジットカードを利用しない
- 不要品はフリマアプリで売る
- 単発バイトや副業で収入アップを目指す
収入-支出=返済可能額を簡単に計算できます。収入に対して出ていくお金が多いのであれば、電気、ガス、水道など取り組みやすい固定費の節約から始めてみましょう。
電力会社や料金プランの変更などでも電気代を抑えることができます。ガスや水道の節約をしたいのであれば、浴室のシャワーヘッドの交換などがおすすめです。
音楽や動画配信サービスなど、サブスクをいくつも登録していませんか。月額1,000円程度の利用料であっても、いくつも契約していると毎月の利用料は高額にあります。不要なものは解約して節約を心掛ましょう。
フリマアプリやリサイクルショップを活用し不要な物を売れば、お金を得ることができます。 返済額を増やして、早く借金から解放されたい!のであれば、単発バイトや自宅できるクラウドソーシングなど副業に取り組んでみてはどうでしょうか。
借金そのものを減らす工夫をする
お金に余裕があれば繰り上げ返済をおすすめしたいところですが、1人暮らしであれば難しいのが現実ではないでしょうか。
もし複数社から借り入れをしている場合は、金利の低い「おまとめローン」に借り換えることで借金を一本化する方法があります。返済日も統一され管理しやすくなります。
ただし、審査が厳しい、返済期間が延びるなど場合によっては返済額が増えることもあります。しっかり検討してから契約しましょう。
任意整理を視野に入れてみる!
国が認めた借金救済措置である「債務整理」の中で、「任意整理」を検討してみてください。借金の将来利息をカットし、返済が楽になるメリットがあります。比較的借金が少ない方に向いています。
1人暮らしで任意整理の依頼費の捻出は大変という方もいらっしゃるでしょう。まずは、メリットの他にどんなデメリットがあるのか?費用相場はいくらか?など情報収集から始めてみてはどうでしょうか。
節約しながら返済を続け、どうしても返済が困難であれば弁護士など専門家に任意整理を依頼してみましょう。
借金100万円で結婚は無理?気を付けたいポイントは?
比較的若い世代にも、「実は100万円の借金を抱えている」という方は少なくありません。借金を抱えていても結婚は可能ですが、その後の生活に支障をきたす可能性があります。
まず、借金生活と決別するための、収支管理を徹底すること。結婚後の借金は家族全員の問題にもなりかねません。収入の範囲内で無理なく暮らせるよう、生活全体を整えておきましょう。
結婚後は何かと出費も増えるので、結婚前に完済しておくのが理想です。現在の借金の状況を明らかにして、完済が可能かどうか確認してみてください。
パートナーになる人との意思疎通も必須です。借金を隠したまま結婚しても、いずれはバレてしまう可能性が高いでしょう。できれば結婚前に状況を伝え、理解を得た上で結婚するのがベストです。 結婚前の借金は自分の借金なので、保証人になっていない限り、結婚しても配偶者に返済の義務はありません。返済を協力してもらうこともできますが、責任を持って自分の収入内から返済し続けることをおすすめします。
住宅ローンは要注意
結婚後はマイホーム購入を考える方も多いのではないでしょうか。借金があると、住宅ローンを組むのが難しくなってしまう可能性があります。
実際、借金があっても住宅ローンを組むことは可能です。ですが、借金があるということは審査ではマイナス点となります。 収入や借金の金額や理由などが、住宅ローンの審査に影響することを覚えておきましょう。
住宅ローン審査のポイントとは…
- 過去の借金の滞納
- 返済負担率
住宅ローンの審査の際、銀行など金融機関は信用情報機関に個人の信用情報を照会します。収入が十分にあったとしても、滞納歴があれば住宅ローンを借りられる可能性は低くなります。 返済の遅延や滞納を繰り返すと信用情報に「異動」と記され、「住宅ローンを貸しても支払って貰えない可能性がある」と認識されます。リスク回避のため審査の通過は厳しくなります。
住宅ローンの返済負担率とは、年収に対して1年間で住宅ローンを返済できる割合のことです。住宅ローンを組む以前に、自動車ローンや奨学金などローンがある場合は審査は厳しくなります。 多くの金融機関では返済負担率の基準は30~35%としています。住宅ローン「フラット35」を例に上げますと、年収400万円未満30%、年収400万円以上35%が基準になっています。
借金があっても車のローンは契約できる?
自動車ローンも住宅ローンと同じく審査があります。借り入れ件数が3社以上、多重債務だ
という場合は、審査が通るのは難しくなります。
ですが、借金が100万円あっても年収と借金の返済負担率のバランスに問題がなければ車のローンを組める可能性はあります。 返済負担率とは、年収に対して車のローンの返済はどれくらいになるか?というもの。一般的に、年収の25~35%と言われていますが、他にも借金がある場合は借金返済分も含めた返済負担率を計算する必要があります。
車のローンを組むなら年収は200万円以上が目安となっています。200万円以下の収入ですと、連帯保証人を求められる可能性もあります。
また、年収だけではなく年齢や勤続年数も判断材料となります。アルバイトやパートなど非正規社員よりも、収入が安定している正社員の方がローンを組みやすいです。 車のローンを組む以前からある借金の状況も影響します。住宅ローンなどすでに多額の借金を抱えている場合、審査で不利になります。
- リボ払い残高
- 携帯電話の分割ローン
- 歯科治療や資格取得のための分括払い
上記もすでにある借金とみなされます。
過去に債務整理を行っていた場合は、債務整理後5~10年は信用情報機関に事故情報が登録されているのでローンを組むことができません。債務整理をしていなくても、支払いの遅延や滞納が過去にあると不利な状況になります。
借金100万円があっても車のローン審査を通りやすくする方法とは?
- ディーラーローンを利用する
- ファミリーカーとして申し込む(配偶者に協力してもらう)
- 銀行のマイカーローン
- ローンの負担金を減らして申し込む
ディーラーローンは、銀行系ローンよりも審査が緩いと言われています。金利が高めという難点があります。また、審査が緩めと言っても返済負担率を超える借入れはできません。
配偶者どちらかに借金がある場合、収入がある配偶者にお願いする方法です。ファミリーカーとして申し込めば、収入が安定している配偶者がローンを組み支払うことになります。
銀行のマイカーローンは、消費者金融業者のように総量規制という年収の1/3までの借り入れ上限は決まっていません。すでに借金があっても審査は通る可能性があります。
ローン契約時に、頭金を多く準備することで返済の負担を減らすことができます。
借金100万円を自力で返済は可能?実践のコツ
ではここからは、借金100万円を返済するためのポイントについて解説していきます。借金100万円からでも、生活の立て直しは可能です。5つのステップを意識しましょう。
ステップ1「現状把握」
借金100万円を自力で返済するために、まずするべきなのが現状の把握です。
- 借金総額
- 金利
- 毎月の返済金額
このような、借金に関わる項目はもちろん、以下のような項目についても、ぜひハッキリさせておきましょう。
- 毎月の収入
- 毎月の支出(固定費・変動費)
- 借金をした理由
毎月の収入や支出は、今後の返済計画を立てるために必要な情報。借金をした理由は、これ以上借金を重ねないために必要となります。 収入については、給与明細を流用しましょう。毎月の支出は、ざっくりとでも家計簿をつけて把握するのがおすすめです。
借金をした理由についても、この段階でしっかりと考えてみてください。
突発的な借金なのか、慢性的な借金なのか。必要なお金なのか、そうではないお金だったのか…。できるだけ深く掘り下げることで、次のステップにつなげやすくなります。
ステップ2「返済計画の立案」
現状が把握できたら、次は具体的な返済計画を立てていきます。
まずは、ステップ1で明らかになった収入と支出から、毎月いくらまでなら返済できるのかを計算していきます。
借金返済シミュレーションを活用すれば、借金100万円を完済するまでの期間が簡単に導きさせます。ぜひ活用してみてください。 返済に回せるお金が少ない場合、家計の見直しが必須です。特に、毎月の浪費が原因で借金を重ねてしまった場合、暮らしのサイズダウンが必須と言えるでしょう。
【毎月の支出を減らす工夫の例】
- 家賃が安い賃貸物件に引っ越す
- 保険契約や携帯電話プランの見直しをする
- 外食費の予算を決め、その中でやりくりする
- 車を手放す
- 必需品とぜいたく品の線引きをはっきりさせる
借金100万円完済までには、年単位の時間がかかるケースが普通です。無理をして切り詰めても、いずれリバウンドしてしまいます。 家計の見直しをするなら、食費や光熱費といった変動費よりも、毎月必ず発生する固定費に注目すると良いでしょう。浮いたお金は、確実に借金返済に回します。
ステップ3「借金をしないための工夫」
返済計画により、借金完済までの道のりが明らかになったら、「新たな借り入れをしないこと」が大切です。そのための工夫も取り入れてみてください。
- クレジットカードは解約する(デビットカードの利用)
- カードローンの解約
- お金のかからない趣味への切り替え
- 「すぐに買わないルール」の導入
手元に現金がなくても買い物でするクレジットカードは、とても便利。しかしその分、借金への意識が低くなってしまいがちです。
借金返済を目指すなら、解約するのがおすすめです。代わりにデビットカードを契約すれば、銀行口座から直接落とされるため、使い過ぎを予防できます。
手軽にお金を借りられるカードローンは解約しましょう。また、趣味関連でお金を使いがちな人は、別の物事で楽しめないか工夫してみてください。 買い物がきっかけで借金を重ねてしまう方には、「欲しいと思ったら1週間待つ」という工夫を取り入れるのがおすすめです。1週間待つだけで、冷静になれます。衝動買いを防げますよ。
ステップ4「コツコツ返済」
100万円完済までの道のりは、決して短くありません。しかしコツコツ返済していけば、着実に残債は減っていきます。
毎月確実に、コツコツ返済していくためには、口座振替による自動引き落としが便利です。「余裕のあるときにATMから返済」ではなく、「決まった日に引き落とされる」ようにすれば、返済漏れもなくなります。 残債がいくらなのかは、金融業者のマイページ上で確認できます。着実に減っていることを、時折チェックするのもおすすめです。モチベーション向上につながるでしょう。
ステップ5「負担軽減のための工夫」
以上4つのステップでコツコツ返済し続けていけば、いずれ借金はゼロになります。とはいえ、せっかくなら、できるだけ負担は軽減したいところです。
返済に余裕が出てきたら、以下のような工夫を取り入れてみるのもおすすめです。 おまとめローンの利用 借入先が複数の場合に、一つにまとめるためのローンです。借入先が一つになるため、金利が安くなったり、返済管理が楽になったりするメリットがあります。 借入先への相談 借り換えを検討している際に、現在の借入先に相談することで、金利を下げてもらえる可能性があります。借り換えよりも手間がかからないというメリットがあります。交渉がうまくいかなければ、実際に借り換えすればOKです。 低金利ローンへの借り換え 現在利用しているローンよりも金利の低いローンを見つけて、借り換えしましょう。金利負担分が軽減するため、毎月の支払いも楽になります。借り換え先の条件を確認した上で、借り換え先を決定しましょう。 副業収入による繰り上げ返済 少しでも早く借金完済するためには、繰り上げ返済が有効です。必要なお金は、副業による収入を充てるのがおすすめ。月に数万円でも、継続できれば早期完済につながります。不要品を売却したり、週末にアルバイトしたりするのもおすすめです。 新たなローン契約を結んだり、借入先と交渉したりするためには、「毎月きちんと返済できている」という実績が極めて重要。信頼を積み重ねましょう。 また、繰り上げ返済が可能になったら、残金が少ない業者を優先して完済していくのがおすすめです。総返済負担を軽減できます。
自力で返済できないとどうなる?気になるその後
借金が100万円まで膨れ上がってしまうと、残念ながら自力での返済ができない人もいます。自力で返済できないとどうなるのか、その後の問題点を解説します。
滞納から督促、そして裁判・差し押さえへ
借金を返済できず、滞納した場合、業者側は確実に返済してもらえるよう働きかけます。これが督促です。
業者からの連絡は、手紙や電話、SMSで行われるのが一般的。ただしこれらのメッセージを無視すると、勤務先に連絡が来る可能性もあるでしょう。 借金返済が滞ると、遅延損害金が発生します。普通に返済するよりも、さらに多くのお金を支払わなくてはいけません。また、契約違反のため、一括返済を求められるケースもあります。
消費者金融からの借り入れを遅延した場合、遅延損害金は金利20%と高くなります。借金100万円の場合、1日当たりおよそ550円ずつ借金が増えていくことになります。
返済が遅れた翌日から、返済が終わるまで増え続けます。あっという間に、借金総額が膨れ上がると予想されます。
債権者からの催促や督促状に応じず、滞納が2~3ヶ月程度続くと信用情報がブラック扱いになります。クレジットカードの利用や新たな借り入れ、ローンの契約ができなくなります。
- スマホや携帯電話の端末を分割購入できない
- 賃貸の契約にも影響が出る
など、日常生活にも支障が出てきます。
滞納が長くなると、遅延損害金も含めた一括請求に発展します。慌てて他の金融業者へ借り入れを申し込もうと思っても、ブラックリスト入りしてしまっては借り入れもできません。
それでも返済できなければ、業者側は裁判を起こします。業者側の訴えが認められる可能性は非常に高く、保有する財産を強制的に差し押さえられてしまうでしょう。
闇金に手を出してしまう
返済が難しくなり、滞納すると、その情報はブラックリストに登録されます。つまり、一般的な金融業者ではお金を借りられなくなってしまうのです。
このような場合、手を出してしまいがちなのが闇金です。「ブラックOK」というフレーズは魅力的ではありますが、非常に危険な状態に陥ってしまうでしょう。
闇金が設定する利率は、法律の上限を超えています。また、返済できなくなった場合の取り立てについても、非常に厳しく行われます。 闇金で借りたお金は、利息・元金ともに返済する必要が無いという判例があります。つまり、チャラにできる、踏み倒せるというわけです。しかし現実的に考えると、非常に危険でリスクが高い行為。最初から借りないのが一番です。
追い詰められた結果の夜逃げ
借金返済ができず、追い詰められてしまった結果、夜逃げを選択する方もいます。全てを捨ててこっそりと逃げ出す行為を言いますが、借金からは逃げられません。 衝動的に夜逃げを選択すると、その後の人生はさらに厳しいものに。住民票や保険証を使ったサービスを受けることが難しくなり、日常生活に支障をきたします。
ストレスによる影響も無視できない
借金の自力返済ができない場合、強いストレスを抱えてしまいます。
- 来月分の返済をどうしよう
- もしも会社に取り立てがきたら…
- もう闇金でお金を借りるしかない
- 闇金から嫌がらせのような取り立てを受けている
こうした影響は、自分だけではなく家族にも関わってくるもの。眠れないほど悩み、心のバランスを崩してしまう人もいます。
自力返済が難しい人の特徴は?
自力返済ができない場合、状況を放置しても良いことはありません。自力返済が難しいことを理解した上で、根本的な解決法を探す必要があります。
以下の条件に当てはまっている場合、自力返済は難しいと言えるでしょう。
- 毎月返済しても、元本が減らない
- 収入<支出になっていて、返済するお金を用意できない
- 収入の半分以上が借金返済に回っている
この場合、生活の工夫だけで借金問題を解決するのは、極めて難しいでしょう。対応が遅れれば遅れるほど、状況は厳しくなっていきます。
借金100万円は債務整理できる?おすすめの方法は?
自力返済が難しい場合でも、生活の立て直しは可能です。借金100万円でも債務整理できるので、自分に合った方法を検討してみてください。 債務整理とは? 法律で認められた借金の整理方法。任意整理・個人再生・自己破産の3つの方法があり、借金減額のほか、チャラにできる可能性もある。
債務整理の中でも、特に効果が高いのが自己破産です。自己破産が認められれば、返済義務はなくなります。残債がいくらあっても、チャラにできるというメリットがあります。
しかし、残念ながら自己破産は「誰でもできる」というわけではありません。裁判所によって、支払不能状態であると判断される必要があるのです。 どの程度で支払不能と認められるのかは、個々の状況によって異なります。ただ、その目安は「借金額が月収の20倍以上」と言われています。
この目安に当てはめてみると、月収15万円程度の場合で自己破産が認められるのは、300万円以上の借金がある場合です。
仕事をしていて、10万円~20万円程度の収入がある場合、自己破産が認められる可能性は低くなります。反対に、「全く収入がない」という場合は、自己破産を選択しましょう。
「支払い能力の有無」も判断材料ですが、自己破産だけに該当する重いデメリットがあることを忘れてはいけません。
自己破産のデメリットとは…
- 住宅や貯蓄、車など財産の没収
- 現金は少額しか所持できない
- 特定の職業につけない
その他、債務整理共通のデメリット
- ブラックリストへ登録
- クレジットカードの解約
- 新規ローンの契約ができない
借金の返済から解放されますが、家や家財を失うデメリットを課せられることを覚えておきましょう。
ある程度収入がある方におすすめなのが、任意整理です。 任意整理とは? 業者側と任意で話し合いを行い、将来利息のカットや返済期間の見直しを行う手続きのこと。裁判所を通さずに行う債務整理。
元本分だけであれば、問題なく返済できるという方も多いでしょう。任意整理で交渉が成立すれば、その後の返済負担は軽減できます。
自己破産や民事再生のように、裁判所を通さないため、周囲にバレずに手続きしやすいというメリットもあります。また、スピーディーに話を進めていけるでしょう。
ただし、任意整理に応じてくれるかどうかは、業者によって異なります。また、任意整理でどの程度負担が軽減するのかも、個々の状況によって違ってくるでしょう。 任意整理を検討し始めたら、まずは弁護士や司法書士など、専門家に相談しましょう。そもそも任意整理が可能なのか、どの程度のメリットが期待できるのか、アドバイスをもらえるはずです。
任意整理をしたくてもお金がない!法テラス制度の活用のすすめ
経済的に厳しいく費用が捻出できない場合は、法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助業務の制度を活用できます。
- 無料法律相談
- 弁護士費用の立て替え制度
任意整理の費用も、法テラス制度を活用すれば安く済ませることができます。
任意整理を弁護士など専門家に依頼すると減額報酬がかかります。ですが、法テラスの扶助制度を利用し任意整理をすると減額報酬はかかりません。 【法テラスの扶助制度を活用して任意整理すると(1社の場合)】 着手金33,000円+実費10,000円=43,000円 【法テラス制度を利用しない場合(1社の場合)】 ※例えとして、借金100万円を40万円に減額 着手金50,000円+10%減額報酬(60万×10%60,000円)=11万円
結果、法テラス制度を利用すると40,000円程度で費用は済みます。制度を利用しないと10万円以上かかることになります。このように、法テラスを利用する、しないで弁護士費用は大きく違ってきます。
日本クレジットカードカウンセリング協会なら任意整理が無料でできる!
日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)とは、消費者金融の利用や多重債務に陥った方々の電話相談やカウンセリング、任意整理を全て無料で行ってくれる公益団体です。
電話相談(多重債務ほっとライン)後、直接センターにてカウンセリングを受けます。解決法のアドバイス、弁護士事務所の紹介などしてもらえます。希望すれば任意整理の手続きが無料ででき、完済までサポートが受けられます。
家計カウンセリングも実施していますので、お金の使い方や貯め方がわかり、借金に頼らない生活を目指せますよ。 「無料で怪しい?」と感じるかもしれませんが、内閣府の認定を受けた公益財団法人だから全て無料です。安心して相談ができます。
カウンセリングは弁護士カウンセラー、専門資格を持ったアドバイザーカウンセラーが担当してくれます。無料の任意整理の実績も多数、一度電話相談をしてはどうでしょうか。 電話番号:0570-031640 (全国どこからでも市内にかける通話料でかけられます)
借金100万円は自分に合った方法で早期解決へ
「借金100万円はやばい」と言われていますが、ある程度の収入さえあれば、まだまだ自力返済が可能な範囲です。
とはいえ、ここで問題を放置すると、あっという間に200万円、300万円へと膨れ上がってしまうのも事実。気を引き締めて、解決への道を探ってみてください。
返済スピードを上げるためには、収入と支出の見直しが必須です。お金の流れをしっかりと把握し、返済計画を立てましょう。
見直した結果、「やはり返済が難しい」となれば、債務整理の手続きを取るのがおすすめです。できるだけ早く手続きをスタートすることで、金銭的負担だけでなく、精神的負担も軽減できるでしょう。
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