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借金・債務について 2020/01/06

【住宅ローン】借り換えで返済が増えるかも!知っておくべきリスクと回避法

返済負担の軽減を目的に、ローンを借り換える人が増えています。

しかし、借り換えをすれば必ず返済額が減るわけではなく、借り換えをしたことで返済総額が増えてしまう恐れもあるのです。

借金を減らすために行うはずの借り換えでどうして返済額が大きくなってしまうのでしょうか。

今回は、借り換えのメリット・デメリット、そしてリスクを回避するための方法・注意すべきポイントについてご紹介していきます。

借金を借り換えるメリット

高い金利で利用している今の借金を、別の銀行または消費者金融などから低い金利で借入・返済するのが、借り換えです。

元金が同じでも、低い金利のローンを利用する事で発生する支払い利息額が少なくなり、結果的に返済総額を減らすことが出来るのです。

借り換えの代表的なものが、住宅ローンです。

3,000万円など高額が借り入れになる住宅ローンは、金利が少しでも下がると返済総額が大きく変わってきます。

全国銀行協会のローン借り換えシミュレーションを参考に、例を挙げてみましょう。

ケース①借入残高2,000万円・残りの返済期間20年の場合

借り換え前 借り換え後
借入金利 0.7% 0.4%
毎月返済額 89,327円 86,725円
年間返済額 1,071,924円 1,040,700円
総返済額 21,438,480円 20,814,000円

借り換え前より、624,480円お得になっています。

ケース①借入残高1,000万円・残りの返済期間10年の場合

借り換え前 借り換え後
借入金利 0.7% 0.4%
毎月返済額 86,309円 85,025円
年間返済額 1,035,708円 1,020,300円
総返済額 10,357,080円 10,203,000円

借り換え前より154,080円お得になっています。

このように、返済総額を今よりも押さえられるのが借り換えのメリットなのです。

カードローンでも借り換えは可能

住宅ローンだけでなく、消費者金融などのカードローン・キャッシングも借り換えをすることが出来ます。

特に、消費者金融などの借金は、年率18.0%の最高金利が設定されていることも珍しくありません。

200万円の借金があるケースで、1年間の利息がどのくらい変わるのかを見てみましょう。

18%の金利で借り入れをしている状態
200万円×18%=36万円(1年間あたりの利息)
15%の金利商品へ借り換えた場合
200万円×15%=30万円(1年間あたりの利息)

より金利の低い消費者金融カードローン、もしくは、低金利の銀行カードローンに借り換えることで、今よりも返済負担を押さえられるのです。

【借り換え】と【おまとめ】の違い

金利が低い商品で借り入れをして今ある借金を完済、返済負担を減らす方法として、【おまとめ】という方法もあります。

おまとめは一本化とも言われる通り、複数の借金を1つにまとめることで返済負担を減らす方法です。

一本化も借り換えと同様に、金利差による返済額軽減効果が期待できます。また、複数ある借金をまとめることで、返済日が1つになり借金管理が楽になるメリットも期待できます。

借り換えローンデメリット

借り換えローンのデメリット3点をチェックしていきましょう。

デメリット①借り換え手数料がかかる
住宅ローンの借り換えをする際には、手数料を支払わなければいけません。手数料は借金の残高などによって異なりますが、30万円~80万円ほどが目安です。
カードローンなどの借り換えは、繰り上げ返済手数料に注意しておきましょう。
デメリット②借り換え審査は簡単ではない
借り換えをする際には審査を受ける必要がありますが、金利の低い銀行の審査はかなり厳しくなっています。
消費者金融は比較的審査に通りやすい傾向にはありますが、金利差があまり見込めないため高い利息を払うことになります。
デメリット③返済額が増える可能性もある
金利の低い商品に借り換えをしても、毎月の返済額が少なくなって返済期間が延びれば、支払利息が膨らんでしまいます。
その結果、借り換え前よりも返済総額が増える可能性が出てくるのです。

利用前には、デメリットについてもしっかり把握しておくことが大切です。

借り換えローンで返済が増えるケース

借り換えをしても返済額が増えてしまう恐れがある、というデメリットをご紹介しましたが、具体的なケースを挙げてみましょう。

住宅ローンの手数料で損をするケース

まずは、住宅ローンで残高2,000万円、返済期間20年のケースを見ていきます。

借り換え前 借り換え後
借入金利 1.0% 0.8%
毎月返済額 91,979円 90,206円
年間返済額 1,103,748円 1,082,472円
総返済額 22,074,960円 21,649,440円

このケースだと、借り換えをすることで金利が0.2%下がったことにより、返済総額が425,520円お得になったことが分かります。

しかし、住宅ローンの場合は借り換えによって手数料が発生します。手数料が60万円かかってしまうと、425,520円ー600,000円=△174,480円、つまり17万円の損失を出してしまうのです。

カードローンで返済期間が延びて損をするケース

次に、カードローンで借り換えをして返済総額が増えてしまう場合です。

100万円の元金でシミュレーションしてみます。

借り換え前 借り換え後
借入金利 18.0% 15.0%
毎月返済額 25,393円 19,296円
返済月数 60か月 84か月
総返済額 1,523,580円 1,620,864円

金利が3%も下がっているにも関わらず、返済月数が伸びてしまったことで総返済額が10万円弱も増えてしまったのです。

このように、借り換えで必ず得をするわけではなく、損をしてしまうリスクがあることを知っておきましょう。

借金借り換えで損をしないための回避方法

せっかく手間をかけて借り換えをしたのに、結果的に損をしては意味がありません。

借り換えで損をしないためにはどうすべきか、以下のポイントに注意しましょう。

①金利だけでなく手数料もチェックする
低い金利のところに借り換えても、発生する手数料が高くつけば結果的に損をする恐れがあります。シミュレーションする際には、手数料についても計算に入れるようにしましょう。
②毎月の返済額を減らしすぎない
毎月の返済額を減額して返済期間が長くなれば、支払金利が膨らんで返済総額が増えてしまいます。残高に応じて最低返済額が設定されている場合は特に注意し、残高が減った際の返済額が減りすぎないよう調整したいですね。
③違法業者は利用しない
借り換えは審査ハードルが高いので、利用できない方もいます。その際に低金利で確実に融資する、といった悪質な業者は決して利用してはいけません。強引な取り立てなど被害に遭う可能性があります。

借り換えを上手に利用するために、注意すべきポイントをしっかり押さえておきたいですね。

ローンの借り換えで得するために3つのポイントをチェック

ローンの借り換えをすれば、金利差の分だけ返済総額を押さえることができます。しかし、発生する手数料や、借り換え後の返済期間によっては借り換え前よりも負担が増える恐れもあります。

  1. 今よりも金利が低いものを選ぶ
  2. 手数料を含めてシミュレーションをする
  3. 返済期間が長くならないようにする

この3つのポイントをチェックし、上手に借り換えローンを利用しましょう。

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